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タイ転職を考える際、多くの人が気になるのが、「タイでの給料や年収はいくらなのか」「実際にどのくらいの生活費がかかるのか」という点ではないでしょうか。

日本とタイでは、給与水準だけでなく、税金や社会保険料、家賃・食費などの生活費も異なります。そのため、タイでの転職を考える際には、年収や給料の金額だけを見るのではなく、給与から税金や社会保険料を差し引いた「手取り」と、実際にかかる生活費まで含めて考えることが重要です。

この記事では、タイの給料・年収の考え方から、税金・社会保険料、タイでの生活費、そして日本との違いまでをわかりやすく解説します。タイへの転職を検討している方は、給与額だけではなく、実際の生活にどのくらいのお金が必要なのか、そしてどのくらい自由に使えるお金が残るのかをイメージしながら、転職先選びの参考にしてみてください。

💡重要なポイント

  • タイでは社会保険料に上限があり、一定以上の給与では負担額が増えにくい
  • 所得税は累進課税方式で、所得や各種控除によって実際の税負担が変わる
  • 同じ額面給与でも、独身・既婚・子どもの有無などによって可処分所得は大きく異なる
  • 給与だけでなく、賞与・残業手当・福利厚生なども含めて、実際に受け取れる金額を確認することが重要
  • 転職先を比較する際は、額面給与や手取りだけでなく、生活費を差し引いた後に自由に使えるお金まで考えることが大切

 目次

タイ転職で知っておきたい収入事情

①月給相場

タイの月給相場は、職種や業種、役職、経験年数などによって異なりますが、ここでは日本人がタイで転職する場合の大まかな給与水準をご紹介します。

役職レベル 月給 年収
スタッフレベル(役職のないスタッフポジション) 50,000~70,000 THB (240,000~336,000 JPY) 600,000~840,000THB (2,880,000~4,032,000 JPY)
シニアスタッフ・SV・課長・リーダーレベルのポジション 80,000~100,000THB (384,000~480,000 JPY) 960,000~1,200,000THB (4,608,000~5,760,000 JPY)
アシスタントマネージャー以上マネージャーポジション 100,000THB以上 (480,000JPY~ )
1,200,000THB以上 (5,760,000JPY~ )

※1THB=4.8JPYの為替レートで換算しています。

② Bonus(賞与)

タイの日系企業では、賞与(ボーナス)が年1~2回支給されるケースがあります。年1回の場合は12月、年2回の場合は6~7月と12月に支給されることが一般的です。

ただし、賞与の支給回数や金額は企業によって異なり、固定額ではなく、会社の業績や個人の評価によって変動する場合もあります。そのため、タイでの年収を考える際には、月給だけでなく、賞与の有無や支給実績についても確認することが重要です。

③ Overtime Pay(残業手当)

タイでは、原則として所定労働時間を超えて勤務した場合、一定の条件のもとで残業手当が支給されます。

一般的な割増率は、平日の残業が通常の賃金の1.5倍、休日勤務が2倍、休日の残業が3倍です。ただし、職位や業務内容などによっては、残業手当の支給対象外となる場合があります。

そのため、タイでの給与を比較する際には、基本給だけでなく、残業手当の有無や支給条件についても確認しておきましょう。

④福利厚生

タイで転職する際は、給与や年収だけでなく、福利厚生も含めて条件を比較することが重要です。

企業によって、プロビデントファンド、民間医療保険、ビザ・ワークパーミット費用、一時帰国費用、語学手当、住宅手当、食事手当、通勤手当、残業手当、所得税の会社負担など、さまざまな制度があります。

特に住宅手当や食事手当、通勤サポートなどは、毎月のタイの生活費を抑えることにつながるため、給与額だけでは分からない実質的な待遇として確認しておきたいポイントです。

また、プロビデントファンドや民間医療保険など、将来の資産形成や生活の安心につながる福利厚生もあります。

そのため、タイでの転職先を選ぶ際は、「年収はいくらか」だけで判断するのではなく、手取りや生活費、福利厚生まで含めて、実際にどのくらい自由に使えるお金が残るのかを考えることが大切です。
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タイ転職で知っておきたい税金・社会保険

①社会保険料

社会保険料は毎月の給与から差し引かれるため、実際の手取り額に影響します。

タイでは、一定の条件を満たす従業員に社会保険への加入が義務付けられています。保険料率は給与の5%ですが、2026年現在、計算対象となる給与の上限は17,500THB/月で、従業員負担は月額最大875THB(年間10,500THB)です。

日本と比べると社会保険料の負担が小さいため、タイでは給与から差し引かれる金額が少なく、手取りとして自由に使えるお金が多く残りやすい点が特徴です。

②所得税

タイの個人所得税は、給与や賞与などの収入から各種控除を差し引いた課税所得に、日本と同様の累進課税方式で税率を掛けて計算されます。

最高税率は35%となっており、全体として日本より低い税率水準が適用されるのが特徴です。また、タイの個人向け税金は所得税のみで、日本の住民税にあたる地方税は存在しません。

2026年時点では、課税所得150,000 THBまでは非課税枠として扱われています。

タイの個人所得税の計算方法は以下になります。

 計算式

給与収入(年収)- 給与所得控除 - 所得控除 = 課税所得金額

※ 給与所得者の場合、収入の50%を必要経費として控除できますが、上限は100,000THB(480,000 JPY)までとなります。

課税所得金額が算出できたら、その金額を累進税率表に当てはめ、自分の所得がどの税率区分に該当するのか、また、それぞれの所得に対してどの税率が適用されるのかを確認します。(参考資料:タイの所得税

年間課税所得(THB) 年間課税所得(JPY) 税率
150,000THB以下 720,000JPY以下 0%
150,001~300,000THB 720,005~1,440,000JPY 5%
300,001~500,000THB 1,440,005~2,400,000JPY 10%
500,001~750,000THB 2,400,005~3,600,000JPY 15%
750,001~1,000,000THB 3,600,005~4,800,000JPY 20%
1,000,001~2,000,000THB 4,800,005~9,600,000JPY 25%
2,000,001~5,000,000THB 9,600,005~24,000,000JPY 30%
5,000,001THB以上 24,000,005JPY以上 35%

※1THB=4.8JPYの為替レートで換算しています。

タイの所得税には、日本と同様にさまざまな控除項目があります。しかし、条件や内容は日本と若干異なります。具体的な控除項目は以下の通りです。(参考資料:タイの控除・優遇制度

本人控除:60,000THB (288,000 JPY)
 タイで所得税を申告する場合に適用される基本的な所得控除。
配偶者控除:60,000THB(288,000 JPY)
 配偶者に所得がないなど、一定の条件を満たす場合に適用。
子女控除:1人あたり30,000~60,000THB(144,000 ~ 288,000 JPY)
 子どもの年齢や出生年、就学状況など、法律上の条件を満たす必要があります。
妊娠・出産費用控除:1回の妊娠あたり最大60,000THB(288,000 JPY)
 対象となる妊娠・出産関連費用の実費が控除対象。
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タイ転職にかかる生活費

一人暮らしの場合

バンコクで一人暮らしをする場合、家賃や食費、交通費、光熱費などを含め、生活費は月30,000THB前後が一つの目安です。以下は、一般的な一人暮らしを想定した生活費の一例です。住むエリアや生活スタイルによって、実際の支出額は異なります。

消費支出(合計) 食費 家賃 光熱費 交通費 通信費 娯楽・交際費
🇯🇵 日本 189,000 JPY 45,000 JPY 100,000 JPY 13,000 JPY 5,000 JPY 6,000 JPY 20,000 JPY
🇹🇭 タイ 184,320 JPY

(38,400 THB

14,400 JPY

(10,000 THB)

72,000 JPY

(15,000 THB)

9,408 JPY

(1,960 THB)

12,960 JPY

(2,700 THB)

4,320 JPY

(900 THB)

38,400 JPY

(8,000 THB)

※1THB=4.8JPYの為替レートで換算しています。

家族で暮らす場合(子どもなし)

夫婦で暮らす場合は、一人暮らしと比べて家賃や食費、交通費などの負担が増えるほか、家族分の民間医療保険なども必要になる場合があります。以下は、子どもがいない夫婦2人で暮らす場合の生活費の一例です。

消費支出(合計) 食費 家賃 光熱費 交通費 通信費 娯楽・交際費
🇯🇵 日本 353,000 JPY 80,000 JPY 180,000 JPY 23,000 JPY 29,000 JPY 11,000 JPY 30,000 JPY
🇹🇭 タイ 350,400 JPY

(73,000 THB)

72,000 JPY

(15,000 THB)

168,000 JPY

(35,000 THB)

19,200 JPY

(4,000 THB)

38,400 JPY

(8,000 THB)

4,800 JPY

(1,000 THB)

48,000PY

(10,000 THB)

※1THB=4.8JPYの為替レートで換算しています。

家族で暮らす場合(子どもあり)

家族で暮らす場合(子どもあり)子どもがいる場合は、夫婦2人の生活費に加えて、学費などの教育関連費用が発生するため、必要な生活費はさらに高くなります。以下は、子ども1人を含む家族で暮らす場合の生活費の一例です。教育費は学校の種類や教育環境によって大きく異なるため、実際の支出は家庭によって変わります。

支出合計 食費 家賃 光熱費 交通費 通信費 教育費 娯楽・交際費
🇯🇵 日本 407,000 JPY 90,000 JPY 200,000 JPY 25,000 JPY 35,000 JPY 12,000 JPY 10,000 JPY 35,000 JPY
🇹🇭 タイ 552,960 JPY
(115,200 THB)
96,000 JPY
(20,000 THB)
192,000 JPY
(40,000 THB)
24,000 JPY
(5,000 THB)
38,400 JPY
(8,000 THB)
8,160 JPY
(1,700 THB)
122,400JPY
(日本人学校の年間授業料の場合306,000 THB÷12=25,500 THB)
72,000 JPY
(15,000 THB)

※1THB=4.8JPYの為替レートで換算しています。
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タイ転職における可処分所得シミュレーション

ケース①月給240,000JPY/独身(一人暮らし)

240,000 JPY = 50,000 THB (4.8 JPY= 1 THB )

年間給与収入:600,000THB(50,000THB × 12か月)

給与所得控除:100,000THB

本人控除:60,000THB

社会保険料控除:10,500THB

課税所得:429,500THB

所得税:約20,450THB/年(約1,704THB/月)

手取り:約569,050THB/年(約47,421THB/月)

項目 🇹🇭 タイ 🇯🇵 日本
月収(額面) 50,000 THB 240,000 JPY
年収(額面) 600,000 THB 2,880,000 JPY
手取り(月) 約47,421 THB
(約227,600 JPY)
約200,194 JPY
手取り(年) 約569,050 THB
(約2,731,440 JPY)
約2,402,328 JPY
生活費(月) −38,400 THB
(−184,320 JPY) 
−189,000 JPY
貯蓄額(月) 約9,021 THB
(約43,301 JPY)
11,194 JPY
貯蓄額(年) 約108,252 THB
(約519,610 JPY)
134,328 JPY
貯蓄額の割合 約19.0% 約5.6%

※1THB=4.8JPYの為替レートで換算しています。

ケース②月給480,000JPY/既婚(配偶者は無収入)・子どもなし

480,000 JPY = 100,000 THB (4.8 JPY= 1 THB )

年間給与収入:1,200,000THB(100,000THB × 12か月)

給与所得控除:100,000THB

本人控除:60,000THB

配偶者控除:60,000THB

社会保険料控除:10,500THB

課税所得:969,500THB

所得税:約108,900THB/年(約9,075THB/月)

手取り:約1,080,600THB/年(約90,050THB/月)

項目 🇹🇭 タイ 🇯🇵 日本
月収(額面) 100,000 THB 480,000 JPY
年収(額面) 1,200,000 THB 5,760,000 JPY
手取り(月) 約90,050 THB
(約432,240 JPY)
約397,498 JPY
手取り(年) 約1,080,600 THB
(約5,186,880 JPY)
約4,769,976 JPY
生活費(月) −73,000 THB
(−350,400 JPY)
−353,000 JPY
生活費(年) −876,000 THB
(−4,204,800 JPY)
−4,236,000 JPY
貯蓄額(月) 約17,050 THB
(約81,840 JPY)
約44,498 JPY
貯蓄額(年) 約204,600 THB
(約982,080 JPY)
約533,976 JPY
貯蓄額の割合 約18.9% 約11.2%

※1THB=4.8JPYの為替レートで換算しています。

ケース③月給720,000JPY/既婚(配偶者は無収入)・子ども1人

720,000 JPY = 150,000 THB (4.8 JPY= 1 THB )

年間給与収入:1,800,000THB(150,000THB × 12か月)

給与所得控除:100,000THB

本人控除:60,000THB

配偶者控除:60,000THB

子女控除:30,000THB

社会保険料控除:10,500THB

課税所得:1,539,500THB

所得税:約249,875THB/年(約20,823THB/月)

手取り:約1,539,625THB/年(約128,302THB/月)

項目 🇹🇭 タイ 🇯🇵 日本
月収(額面) 150,000 THB 720,000 JPY
年収(額面) 1,800,000 THB 8,640,000 JPY
手取り(月) 約128,302 THB
(約615,850 JPY)
約573,701 JPY
手取り(年) 約1,539,625 THB
(約7,390,200 JPY)
約6,884,412 JPY
生活費(月) −115,200 THB
(−552,960 JPY)
−407,000 JPY
生活費(年) −1,382,400 THB
(−6,635,520 JPY)
−4,884,000 JPY
貯蓄額(月) 約13,102 THB
(約62,890 JPY)
約166,701 JPY
貯蓄額(年) 約157,224 THB
(約754,675 JPY)
約2,000,412 JPY
貯蓄額の割合 約10.2% 約29.1%

※1THB=4.8JPYの為替レートで換算しています。
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まとめ

タイへの転職を考える際は、給与額だけでなく、税金・社会保険料を差し引いた手取り額と生活費を含めて考えることが重要です。

タイでは社会保険料に上限があり、税金も各種控除によって負担額が変わります。一方、家賃や教育費などは、住む地域や家族構成によって大きく異なります。

そのため、転職先を比較する際は、「年収」だけでなく「手取り-生活費=実際に残るお金」まで確認することが大切です。

タイでの生活を具体的にイメージし、自分や家族のライフスタイルに合った給与・福利厚生の条件を選びましょう。

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