タイの旧正月「ソンクラーン」
ソンクラーンとはタイの旧正月の事で日本語だと「水かけ祭り」で知られており、タイ以外ですと近隣国の
ラオスやカンボジア、ミャンマー等でも行われている行事です。
タイに興味のある方は一度は聞いた事がある行事だと思いますが、どのような意味があるのか、
実際なにをするのか等知らない事もまだ多いのではないでしょうか。
ここではその「ソンクラーン」について少し紹介をしていきたいと思います。
・「ソンクラーン」の意味
「ソンクラーン」とはサンスクリット語で移動、移るという意味です。
これは「新しい年に移動する、移る」というまさに旧「正月」を表す言葉ですね。
・期間
毎年4月13日から15日の3日間がソンクラーン期間となり、タイの祝日にも定められています。
3日間のうち、最後の15日が元旦にあたるとされています。
多くのタイ人はこの期間中に長期休暇を取り、県外に実家がある人はほとんどが帰省します。
・本来の「ソンクラーン」
今となっては「ソンクラーン」=「水かけ祭り」であり、友達や他の人と街中で水を掛け合って楽しく過ごす日の
イメージが強いと思います。
しかし、本来は両親や祖父母を敬い、彼らの両手に聖水を注ぎ、花飾り(プアンマーライ)等を贈ることが
メインとされています。
その他ソンクラーン期間中の3日間では以下の事をしています。
- 朝に僧侶に対してお布施をする
- 新年を迎えるために家の掃除をする(これは日本でいう「大晦日に備えた大掃除」に似ているかもしれませんね)
- そもそも4月は真夏日でもあるため、猛暑を和らげるために14日に終日水かけを行う
- お寺に向かい砂のお城をつくる(これは昔からの習慣で「境内の砂が帰宅する参拝後の人達の靴について運び出されること防ぐため」に行われており、同時に「徳を積む」という意味もあります)
- 魚や鳥を放つ儀式を行い徳を積む 等
・現在のソンクラーン
近年では本来の「両親や祖父母を敬い、彼らの両手に聖水を注ぐ」儀式にあまりフォーカスが行かなくなり、
皆さんがよく知る「猛暑を和らげるための水かけ」をすることがメインとなっています。
タイ人の中ではまだソンクラーンの期間に何らかの形で「両親を敬う」儀式をする人はたくさんいますが、
水かけは一種のイベントと化している風習さえあります。
コロナ前は大通りを封鎖して消防車で放水する通りもありましたが、過激な行動をとる人が増えた事やコロナに直面したことも相まって現在はそこまでしているところはないに等しいでしょう。
しかし、去年から徐々に(前ほど過激ではないですが)元の水かけイベントができるようになって、
旧正月っぽい楽しい雰囲気が戻っていると感じています。
・ソンクラーン期間中の注意点
企業に勤めている方はもしかしたらソンクラーン期間中に出勤をしなければいけない場合もありますよね。
出勤時の朝から水かけする人はほとんどいませんが、午後や夕方以降は帰り道で水をかけられるかもしれません。
本当にかけられたくない人は念のためこの期間中はタクシーで自宅まで帰るか、かけられそうになったら強く否定しましょう。
ただし、この期間中に外に出ることはすでに「濡れる」ということを覚悟しておいた方が良いでしょう。
また、ラフな格好をして水かけをしている人(かける準備をしている人)の前を通るとほぼ確実に水をかけられます。
新年を祝う行事の一種でタイ人も楽しく水かけをしているので、かけられた際は怒らずに笑顔で
「サワディー・ピー・マイ」(新年おめでとう)と言える余裕を持ちましょう。
バンコクですとシーロムやカオサン通り、県外ですとパタヤ等でも行われる水かけが有名ですが、
各ソイ(路地)でもご近所同士でやっていたり、通りかかる人にかけたりとタイ全土がお祭り気分で活気にあふれる期間となります。
この期間中にタイに滞在されている方は是非一度味わってみるのも良いと思いますし、
一緒に水かけを楽しむのもまた一興だと思います。
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